Archive for the ‘ 自然の言の葉 ’ Category
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先日、六月二十一日頃は、二十四節気でいう『夏至』の頃だと、ご紹介しました。この時期に相応しい綺麗な言葉を…と、思いを巡らせたり、本の頁を捲ったりして、そうして、今回取り上げたい言葉を見つけました。 春、夏、秋、冬…更に季節を六つずつに…
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五月二十一日頃は、二十四節気でいう、『小満(しょうまん)』の頃です。 暦便覧には、『万物えい満すれば草木枝葉繁る』とあり、万物は、しだいに長じて、天地に満ち始めるということを意味します。梅雨の話題が上る頃であり、たくさんの雨が大地の恵みと…
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藤波(ふじなみ)/美しい日本語、言の葉の風
05.16
古来より日本人に愛される花は数あれど、枝垂れ初夏の風に揺れる姿が波のようだと、その美しさを称えられる花といえば、藤が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。 『藤波』 耳を澄ますと、さぁっと聞こえる、その花が立てる密やかな音がとても心地よ…
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豊葦原の瑞穂の国、という言葉をご存知ですか?これは、とよあしらのみずほの国、と読みます。豊かに葦が茂り、瑞々しい稲穂が実る、そんな意味の、古くから伝わる日本の美称で、私も好きな言葉の…
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かつて愛読していた平安時代を舞台にした小説で、こんなシーンがありました。まだ肌寒い春の宵、夜桜がそっと風に揺れる気配を楽しみ、酒を酌み交わしている二人がいて。空に在る朧月を愛でながら、片方の男は、やがて笛を手に取り、奏で出すのです。傍らに…